知の巨頭・佐藤優による読書の指南書ー佐藤優【功利主義者の読書術】

功利主義、いわゆる読書の為の読書ではなく、日常で益となるという観点で本が紹介されている。普通のレビューとは違って非常に思想的かつ哲学的な要素を盛り込みながら各書を紹介している。

そして本書のまえがき・冒頭でも述べられているように、確かに読書それ自体は、特に目的意識の欠いた読書は他人の頭で考える域を出ない。これはショウペンハウエルが著した『読書について』という著書にも書いてあった。
さらに言えば、ある特定の視座に立たない読書法はともすれば自分の思考が大きく揺さぶられ、それだけでなく揺さぶられた思考に対しての責任は誰にも追及することができないという一種の危機があるように思う。
 
確かに読書を通して知識は着くが、限られた時間の中でいかに、そしてどのような本を読めば良いのか。そのヒントを本書から得ることができると思う。
 
特に私が読んでみようと思ったのは『蟹工船』やマルクスの『資本論』である。
知の巨人と呼ばれる佐藤氏が様々な視点で書いた書評的な位置づけで本書を読みながら、気になった本を数冊買って読んでみる、という使い方が良いと思う。