「戦勝国」側による都合のよい歴史ーヘンリー.S.ストークス【英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄】

 

英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄(祥伝社新書)

英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄(祥伝社新書)

 

 『フィナンシャル・タイムズ』『ロンドン・タイムズ』『ニューヨーク・タイムズ』東京支局長などを歴任してきた著者による一つの歴史観的な1冊。新聞記者だからこそ、事実をあるがままに伝えようとする姿勢が伝わってくる。

これまで日本人が当たり前だと信じてきた世界史が、どれだけ「戦勝国」側による都合のよい歴史で偏ったものかを論じ、日本は今一度日本の立場を再確認し、日本の立場を積極的に発信していく必要性を解く。

南京大虐殺」や「慰安婦問題」などの問題についても、それらの課題が浮上した背景には中国による史実に基づいた主張ではなく、プロパガンダ的な意図の中での主張であることを認識しなければならないと訴えている。

日本で50年生活する中で英国人だからこそ、記者だからこそ見える日本の姿を、日本人に向けて発信している著書である。

記者という立場だからこそ出会うことのできた三島由紀夫などの著名人らとのインタビューは一聴に値する内容だ。だが同時にインタビューという形式だからこそ、その取捨選択に主張が入るのもまた事実なので、他の情報にもアクセスし、自ら考えていく姿勢も必要である。