インド社会全体を把握するためのお勧め本

インドほど混沌とした国は他にはないのではないだろうか?

カオスという言葉はまさにインドの為にあるような言葉ではないだろうか?

インドでのフィールド調査を終えて、つくづくそう感じます。インド地域はもともと古くから小国が乱立しており、英国からの独立という気運の中で統一国インドが誕生した背景があるため、今現在でも地域によって言語・文化がかなり異なります。そのため、私のようにインド初心者にとっては「一体全体インドとはどういう国なのか」について理解・分析するのに時間がかかります。最近インドに行ってきたということもあり、何人かの方々から「インドはどうだった?」と聞かれることが多くなりました。しかしながら実際にインドに訪れて現地で生活をしても、その理解と知識は所謂地域的な制限を受けざるを得ません。つまり、私はインドでは今回ジャイプルとビハール州を訪れましたが、私が得た情報と理解はジャイプルとビハール州という特定地域に制限されるものであり、これらを一般化して「インドとはこういう国である」と主張することは難しいのです。

インドは近年急速に経済発展していますが、依然として高い貧困率を有することから、各国および各機関で援助の対象国となっています。加えてインド市場の規模や地域的与件から今後の成長の可能性からビジネスでも注目されている国です。

こうしたインド進出を志す方々にぜひともご紹介したい本が下記の2冊です。

 特記すべきことは筆者の帝羽 ニルマラ 純子氏はインド人ということです。つまりインド人が書いたインドに関する本です。日本国内でインド関連の本は数多くありますが、インド人が執筆した本はそう多くありません。日本の旅行者やインド研究者では語れないインド社会の構造・文化を分かり易く説明しているため、インドの入門書としてこれ以上にお勧めできる本はありません。

特にこれからインドに行ってみようと考えている方、インドを研究対象にしたい方、インドでビジネスを考えている方にとってはインドという国の全体像を掴むためのバイブル的な存在となるはずです。

①「日本人が理解できない混沌(カオス)の国 インド1-玉ねぎの価格で政権安定度がわかる! 」はインドの社会・文化・インド人の気質などを幅広い観点から理解できるようになっています。

②「日本人が理解できない混沌の国インド2 政権交代で9億人の巨大中間層が生まれる 」は現インドが抱える課題について紹介し、さらに新政府の発足による今後のインドの展望について述べられているため、インドビジネスに関心がある方にとっては参考になる内容が多いと思います。

インドに行く前に予備知識として読むのにも優れており、さらにインドに行った後に疑問点を解決するためにも役立つ良書だと思います。