世界で最も難しい言語とは?

1. 日本語の微妙なニュアンス

最近、知り合いのインド人に日本語を教える機会があるのですが、そのインド人はいつも「日本語難しすぎ!!」と言っています。確かに日本語を学ぶということは、ひらがな、カタカナ、漢字という3種類の言葉を学ぶことなので、英語などに比べるとハードルが高いかもしれません。そのインド人曰く、「確かに漢字も難しいけど、日本人特有のニュアンスがもっと難しい」と言います。例えば話の中で、「てかさ~」「それさ」など「さ」を付けて話す時がある。こういう何気ない一言に対して、好奇心の高いインド人は「え?今何って言ったの?どういう意味?」と聞いてきます。その質問に対して「これ」という指示語と「これさ」という表現は同じ意味であることを伝えますが、じゃあその「さ」ってなんなのさ?となるわけです。なるほど、確かに日本語難しい。

ところで日本語って、世界で数ある言語の中で、どれぐらい難易度の高い言葉なのでしょうか?ここでいう難易度とは当然、習得難易度を意味します。

ということで、今回のテーマは世界で最も(習得)難易度の高い言語についてです。

 2. 米国務省が発表した世界で最も習得が難しい言語

米国務省機関である外務職員局(FSI: Foreign Service Institute)は、英語話者が各言語を習得するまでにかかるおよその時間をカテゴリ―別に分類し、発表しました。FSIというのは、いわゆる外交官などを要請する機関です。

カテゴリー1: 習得時間 23-24週間 (575-600 時間)

アフリカーンス語 デンマーク語 オランダ語 フランス語
イタリア語 ノルウェー語 ポルトガル語 
ルーマニア語 スペイン語 スウェーデン語
 カテゴリー2: 習得時間 30週間 (750 時間)

ドイツ語
カテゴリー3: 習得時間 36週間 (900 時間)

インドネシア語 マレー語 スワヒリ語
カテゴリー4: 習得時間 44週間 (1100 時間)
★付きは、同じカテゴリー2の中でも相対的に難しい言語

アルバニア語 アムハラ語 アルメニア語 アゼルバイジャン語 ベンガル語 
ボスニア語 ブルガリア語 ビルマ語 クロアチア語 チェコ語 
★エストニア語 ★フィンランド語 ★グルジア語 ギリシャ語 
ヘブライ語 ヒンディー語 ★ハンガリー語 アイスランド語 クメール語 
ラオス語 ラトビア語 リトアニア語 マケドニア語 ★モンゴル語 
ネパール語 パシュトウ語 ペルシャ語 ポーランド語 ロシア語 
セルビア語 シンハラ語 スロバキア語 スロベニア語 タガログ語 
★タイ語 トルコ語 ウクライナ語 ウルドゥー語 ウズベク語 
★ベトナム語 コサ語 ズールー語
カテゴリー5: 習得時間 88週間 (2200 時間)
★付きは、同じカテゴリー2の中でも相対的に難しい言語

アラビア語 広東語 北京語(中国語) 台湾語 呉語(上海語)
★日本語 韓国語

(参照:Language Difficulty Ranking | Effective Language Learning

 

上記の結果を見ると、英語話者にとって最も習得が難しい言語は日本語ということになります。その理由はやはり漢字、ひらがな、カタカナ全てを習得する必要があるという点でしょうか。

3. 日本人にとって難しい言語

では、私たち日本人にとって難しい言語はどの言語になるでしょうか?

ディラ国際アカデミーが発表している言語別の推奨時間表をベースに見てみたいと思います。

 難易度1: 
インドネシア語、スワヒリ語、韓国語、マレーシア語
 難易度2: 
スペイン語、ポルトガル語、トルコ語、中国語、ベトナム語
 難易度3: 
英語、フランス語、ドイツ語、ハンガリー語、タイ語
 難易度4: 
ロシア語、ポーランド語、チェコ語、アラビア語

(参照:言語別の推奨学習時間数|四ッ谷で学ぶ語学学校。世界55ヵ国語が学べます。【DILA大学書林国際語学アカデミー

意外や意外、ケニアの公用語であるスワヒリ語は日本語に似ているそうで、習得難易度も高くないと言われています。一方で、基礎教育から大学まで英語を10年間学習しているのに日本人は英語を話せない、なんて言われていますが、言語レベルを見た時には英語は日本時にとって難易度が高い言語なんですね。

アラビア語は日本人にとっても、英語話者にとっても難易度が高い言語とされています。ということで、個人的にはアラビア語が世界で最も難しい言語なのではないかと考えます。

とはいっても、絶対的に難しい言語というのはなかなか定義が難しいところです。なぜなら私たち人間の話す言葉は何かしらの語族に分類されており、同語族内なら比較的習得も容易だと考えられているからです。