ジェンダーギャップ指数(GGI)、ジェンダー不平等指数(GII)、ジェンダーパリティ指数(GPI)の違いは?

ジェンダー格差を測定する様々な指数

開発途上国の教育が抱える大きな課題の一つに、男女の機会格差が挙げられます。実際、途上国に行ってみると、女子が学校に行けなかったり、社会的に不利な立場に置かれている現状を目の当たりにします。もちろん、男女の機会格差は途上国だけでなく、先進国にも存在します。このようないわゆるジェンダー格差は、実は目的別に様々な指数で測定されています。今回はその中でも特に用いられるジェンダーギャップ指数(Gender Gap Index)、ジェンダー不平等指数(GII)、ジェンダーパリティ指数(GPI)の違いについて、比較してみようと思います。

男女格差指数(Gender Gap Index)

最もポピュラーなのが世界経済フォーラムが2006年より公表している男女格差指数(Gender Gap Index)です。これは世界の各国の男女間の不均衡を示す指標で、国際機関などが提供する経済・教育・政治・健康の4分野のデータを総合してスコア換算し、国別にランキング化しています。対象は135の主要国と重要国です。指数は最大のスコアを1(平等)、最低のスコアを0(不平等)と表します。ちなみに2016年版「ジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)」では、対象国144カ国のうち1位から5位までは、アイスランド、フィンランド、ノルウェー、スウェーデン、ルワンダ(意外!)となっており、144位はイエメンです。日本は111位でG7の中では最下位となっています。参考:Global Gender Gap Report 2016 - Reports - World Economic Forum

ジェンダー不平等指数(Gender Inequality Index)

ジェンダー不平等指数(Gender Inequality Index)は、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)、エンパワーメント、労働市場への参加という3つの側面から男女間の不平等を表す指数です。指数値はGGIと異なり、0が男女間が完全に平等な状態、1が全ての側面において、男女の片方が他方より不利な状況に置かれている状態で表されます。

リプロダクティブ・ヘルスは、妊産婦死亡率および15~19歳の女性1000人当たりの出産数の2つの指数、エンパワーメントは、両性が立法府の議席に占める割合および、両性の中等・高等教育の達成度の2つの指数、労働市場への参加の側面は、女性の就労率で測定されます。

GIIを説明するうえで欠かせないのが、人間開発指数(Human Development Index, HDI)です。HDIはアマルティア・センなどによって開発され、保健、教育、所得という人間開発の3つの側面に関して、各国の平均達成度を測るための指標です。

なぜジェンダー不平等指数(GII)にとって人間開発指数(HDI)が重要かと言いますと、ジェンダー不平等指数は、人間開発の側面がジェンダーの不平等によってどの程度そこなわれているかを示す目的で考案された指数だからです。

ジェンダーパリティ指数(Gender Parity Index)

男女格差指数(GGI)がジェンダー格差の総合的な指数だとすれば、ジェンダーパリティ指数(Gender Parity Index)とは就学者数における男子に対する女子の比率を示す指数です。ジェンダーパリティー指数(GPI)は、男性と女性の教育への相対的アクセスを測定するために、設計された社会経済的指標で、この指数は国際機関であるUNESCOによって発表されています。

初等教育レベルでは、ジェンダー・パリティはほとんど達成されていますが、中等教育レベル以上ではまだまだ未達成な地域が多くあります。特に、北アフリカ、サハラ以南アフリカ、西アジア、南アジアでの中等教育レベル以上の男女格差は著しく、これらの地域では初等教育レベルでさえ、達成の障害に直面しています。

 

今回は以上です。

またいずれ、指数の算出方法についても言及できたらと思います。

ジェンダー関連指数の詳しい内容はこちらのブログが大変参考になります。

各種ジェンダー関連指標のまとめ - 社会学者の研究メモ