国際協力における開発コンサルタントの位置づけとその役割

こんにちは。末端冷え性気味な世界人です。

近年、企業、国連機関、政府、NGOなど様々なアクターが持続可能な開発(SDGs)のスローガンの下に国際協力・国際開発に関わるようになっており、これは私の皮膚感覚ですが、若者の社会貢献意識,、国際協力意識はこれまで以上に高まっているように感じます。

そうした国際協力に携わる様々なアクターの一つに、開発コンサルタントがいます。開発コンサルタントの業務のほぼ9割がODA(政府開発援助)ですが、最近ではODAばかりではなく海外ビジネス支援や途上国課題解決のための若手起業家育成など、開発コンサルタント企業がこれまで培ってきた途上国経験を活かして、新たなビジネスを行う会社も増えてきました。 

そこで、今回は国際協力にはどのようなアクターがおり、開発コンサルタントはその中でどのような役割を担っているのかについて紹介したいと思います。

開発コンサルティング企業はニッチな業界でもあるため、あまり多くの情報が流れていません。なので、開発コンサルに興味ある方々に少しでも有益になればと思います。

1. 国際協力分野の仕事

まず、国際協力分野全体のお話からしましょう。

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上の図は国際協力に関わる仕事をしているアクターの例です。

国際協力の仕事を行うアクターは実に様々なことが分かります。

その中でも"開発コンサルタント"は民間企業の立場からODA(政府開発援助)を実施する国際協力企業です。最近では開発コンサルティング企業だけでなく、総合コンサルティングファームや会計コンサルティング企業、銀行系コンサルティング企業も国際開発の分野に参入しているため、実に様々な民間企業が国際協力業務を担っています。

2. 政府開発援助(ODA)とは?

先に開発コンサルティング企業はODAを実施する企業であると言いました。既にODAについてはご存知の方もいるかと思いますが。ここで今一度ODAについて復習したいと思います。

ODAとは政府開発援助(Official Development Assistance)という意味で、政府または政府の実施機関によって開発途上国または国際機関に供与されるもので、開発途上国の経済・社会の発展や福祉の向上に役立つために行なう資金・技術提供による協力のことです。(ODAと地球規模の課題 | 外務省)

 ODAによる開発援助の方法は大きく3つあります。

一つ目はお金を貸し出す有償資金協力

二つ目は技術を伝える技術協力

三つめはモノをあげる無償資金協力です。

最近ではこのODAが年々減少傾向にあると言われている一方で、それは外務省以外の他の省庁や国際機関が主管しているODAが減少しており、外務省(JICA)のODAは減っておらず、開発コンサルティング企業の市場が減ったというわけではない、という意見もあります。

3. 開発コンサルタントの役割

開発コンサルタントは、こうした政府や援助実施機関が発注するプロジェクトを競争を経て、受注・契約し、実際に途上国の現場で計画立案・設計、技術移転を行う仕事をします。イメージとしては外務省(JICA)が大まかな援助方針を立てますが、さらに具体的な援助計画を立て、技術力を持って現地でそれを実行する役割を担っているのが開発コンサルタントです。

分かりやすく下の図に示しました。

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この開発コンサルタントの活動領域は水資源、保健衛生、運輸・交通、都市計画、人材育成、農林水産業など非常に多岐に渡ります。

戦後はエンジニアリング系、いわゆるハード系のコンサルティング分野が主流でした。

例えば上下水道、道路、気象、建築、農業土木、電力、ガスなどです。見てわかるように、こうした分野では主に理系の人が中心となって活躍していました。

ところが最近では非エンジニアリング、ソフト系のコンサルティング分野への需要が高まっています。

例えば、社会開発、環境、教育、文化、保健、社会福祉などです。こうした分野では文系が活躍できるため、最近では社会開発系の文系の方もコンサルティング企業に入るようになってきています。文理問わず、国際協力の現場で活躍したい人にとって、開発コンサルタントは魅力的な職業の一つであると言えるでしょう。

 

開発コンサルティング企業についてもっと詳しい情報源として、国際開発ジャーナル社が出版している月刊誌『国際開発ジャーナル』や『国際協力ガイド』『国際協力キャリアガイド』が参考になります。

国際開発ジャーナル社 International Development Journal

また、一般社団法人 海外コンサルタンツ協会(ECFA)のホームページも有益な情報が沢山掲載されていますので参考にしてみてください。

一般社団法人 海外コンサルタンツ協会(ECFA)

 

今回は以上となります。

次回は、開発コンサルティング企業では具体的にどのように日々の仕事を進めているかについて紹介したいと思います。