感動の実話、しかも主演は“当事者本人”『15時17分、パリ行き』の感想

『ハドソン川の奇跡』『アメリカン・スナイパー』で有名なクリント・イーストウッド監督最新作、米国映画『15時17分、パリ行き』を観てきました。

【鑑賞日】2018年3月17日 【おススメ度】★★★★☆

アメリカ人による、アメリカらしい映画でした。

キャッチコピーは『その時、3人の若者が乗ったのは運命の列車だった。

映画『15時17分、パリ行き』予告

あらすじ

2015年8月21日、アムステルダム発パリ行きの列車内にイスラム過激派の武装した男が乗車してきた。乗客は554人。旅行者も多く、様々な国籍の乗客が乗り合わせていた。男は300以上の弾薬と自動操縦を持ち、乗客を無差別に撃ち殺そうとしていた。

しかし、列車にたまたま乗っていたアメリカ軍兵のスペンサー・ストーン氏とオレゴン州兵アレク・スカラトス氏、そして彼らの友人であるアメリカ人大学生のアンソニー・サドラー氏の3人が勇敢にも男を取り押さえ、大虐殺の危機を防いだ。

本作品は、彼らがテロリストを取り押さえる瞬間までに歩んできた人生を振り返りながら物語が進んでいく。3人がどのように出会ったのか、なぜパリに行くことになったのか、そして、なぜテロリストを抑え込もうという勇気を持てたのか。

※以下ネタバレ

運命と付箋の物語 

3人の主人公がテロリストに遭遇した時はヨーロッパ旅行中でしたが、実はパリに行くかどうか最後まで悩んでいました。周りの旅行者に聞いても「パリは微妙・・」と聞いていたので、どうするか迷っていたのです。しかしアメリカ軍兵のスペンサーは「もしパリに行くべきでないなら、運命がそれを止める。だから行ってみよう」と友人らを説得し、パリに向かうこととなるのです。

冒頭でアメリカ人による、アメリカらしい映画だと述べましたが、本作品は単にアメリカンヒーロー的な物語ではありません。映画には「生きるということは何らかの目的に向かっていること」というメッセージが込められています。自分で選択したような人生でも、実は運命によって既に決まっているのだ、と。カルヴァンの予定説ですね。何事にも理由はある、その時に我々にその意味は分からなくても。

見どころはやはり"当事者"出演 

本作品の見どころはなんと言っても、事件の当事者3人が主演として作品に登場したということでしょう。当事者だからこそできた演技なのか、違和感なく、まるで映画俳優を職業としているかのような名演技だったと思います。

勇敢にもテロリストに立ち向かうことができたその背景には、幼い時にスペンサーが神に対して祈ったこと、

私を平和の道具にしてください

という強い想いを持ち続けていたからこそだと思います。胸が熱くなりますね。