イギリスの大学院合格率を確実に高める方法

こんにちは。

2年前のこの時期、私は大学院に進学する為にイギリスへと渡り、進学先のUCLで英語補修コースを受講していました。大学院には優秀な学生ばかりいて、そんな中によくもまあ私のような者が飛び込めたなとつくづく思います。職歴となるキャリアも乏しく、出身大学も有名ではない中で、どうして教育分野で世界一位となったUCL Institute of Educationに合格することができたか。改めて振り返ると、そこにはある勝利の秘訣があったように思います。これからイギリスの大学院を目指される方へ、少しでも参考になるよう、その秘訣をシェアしたいと思います。

合格の秘訣はローリングシステムを活用し、どの候補者よりも早く出願できるように準備する。

アメリカとイギリスの入学要件の違い

実は私は当初、アメリカの大学院に行きたいと考えていました。しかし、調べていくうちに、アメリカのトップスクールは

・GREと呼ばれる共通試験を課す大学院がほとんどでこの対策に時間がかかること、

・修士号取得に2年要するプログラムが多いこと、

・経済的にもイギリスよりも多くの費用がかかることが分かりました。

私の大学院進学の要件としては、なるべく早くプログラムを終えられること、費用を最小限に抑えられること、限られた準備期間の中で応募できることでしたので、上述したアメリカの大学院への進学は条件的に大変厳しい道であることが分かりました。

一方、イギリスの大学院事情はかなり異なっていました。

・GREを課す大学院も少なく、

・ほとんどのコースで修士号が1年で取得でき、

・かつ私の関心分野である国際開発学もイギリスの方がアメリカよりも本場で、研究が進んでいるということでした。

また仮に英語能力が不足していても合格してから入学前に基準スコアを超えるか、あるいは大学院のコースが始まる1~2か月前にプリセッショナルコースという準備コースに通えば大学院への入学許可が出るという措置もあります。この措置から分かるのは、米国ではTOEFLの成績が足切りとして使用されるぐらい入学前の英語力を重要視していますが、英国では英語以外の要件が備わっていれば大学院に必要な英語力はこっちで鍛えてあげよう、というスタンスの違いです。もちろん、この英語補講コースは決して安くなく、各大学はプリセッショナルコースを英語産業という一つのビジネスモデルとして確立させているのです。実際のところは、大学院でパフォーマンスを発揮するには、入学前に大学院が求めている以上の英語力を備えている必要があります。

早めの出願が鍵!ローリングシステムを制するものがイギリスの大学院受験を制す

イギリスはアメリカのように出願期間が短いということはなく、ローリングシステムという独自の制度を採用し、ほぼ1年間応募を受け付けています。

ローリングシステムというのは簡単に言えば、願書が届いた順に審査を行っていき、合格基準に達していればどんどん合格を出していくシステムです。日本の感覚だと、応募の締め切り日を設け、締切以降にそれぞれの願書を比較しながら候補者を絞っていく方式が多いのではないでしょうか。まさに相対的に、多数の候補者から厳選し、合格者を出すという感覚だと思います。

一方でイギリスは、絶対評価の要素が強い受験システムだと言えます。基準となる要件に達していれば、合格を出すのです。しかし当然合格者の人数は決まっています。ということは、出願が遅くなればなるほど合格者の人数が減っていくので、審査は次第に絶対評価から相対評価の要素が高くなっていきます。逆に早く出願することで、相対評価の要素は弱まり、合格しやすくなるということになります。

例えば同じぐらいの英語スコアやGPA(大学の成績)、エッセイを持っている二人の受験者がいたとします。このうち早めに出願した方が比較となる対象が少ないために絶対評価的な観点で評価を受けられます。逆に同じぐらいのスペックでも出願が遅ければ遅いほど比較対象が多くなるため、周囲との比較による相対的評価の側面が強くなるということです。

一般的に、出願のピークは例年1月~2月ほどですが、出願開始は10月ごろから始まります。ですので、できれば10月後半か11月上旬までに出願できるように準備することが合格率を高める秘訣と言えるのです。

たとえIELTSのスコアが基準値よりも多少足りてなくても、目標スコアを取得するまで出願を伸ばすのではなく、それ以外の要素(エッセイや推薦状)を質の高いものに仕上げ、なるべく早く出願することが重要です。その際、エッセイの結び等に「英語力は入学までに必ず向上させる」という意思表示を示すことで、学習意欲が高い印象を与えることができます。イギリスは交渉の国です。修士論文の締切でさえ、様々な理由(言い訳)で延期している学生も多くいるのです。明確な意思表示と正当な理由があれば、こちらの事情を考慮してもらうことはできるのです。

大切なことは、受験のルールを理解し、大学ごとに戦略を立てること

今思えば、私はこのローリングシステムに目をつけ、早くからエッセイや推薦状などの準備をしていたことが、奇跡的に大学院合格へと繋がったのだと思います。

同じ海外のトップスクールでも、アメリカとイギリス、さらにカナダやオーストラリアなど国によって受験事情が異なります。そのため、何が合格可能性を高める要因になるのかを国ごと、大学ごとに研究し、戦略を立てることが重要だと思います。