一度は訪れたいと思っていたアウシュビッツ強制収容所に行ってきました。
世界史史上最大のホロコーストが行われた場所
世界史史上最大のホロコーストが行われたアウシュビッツ。アウシュビッツというのは正式には地名ではなく、ポーランド南部オシフィエンチム市に1~3まであった収容所の総称を意味します。
とは言っても、クラクフに観光に来る多くの人がアウシュビッツを訪れるため、収容所へ向かうバスにもアウシュビッツ行きと表記されたバスで向かうことができます。
クラクフ駅から所要時間はおよそバスで1時間30分ほど。電車は到着駅からだいぶ歩くのでバスが無難です。バスの本数は多くないので1本逃すと予定にかなり支障が出ますので早めに行くか事前に時間を確認されることをお勧めします。
僕は出発が遅れてしまったので、収容所に到着したのはお昼の12時近くでした。
ちなみに博物館は冬季は15時で閉館してしまうのでかなり駆け足の見学となってしまったのは残念です。それでも、すべての施設を訪問することができました。
博物館は当時使用されていた収容所施設がそのままの状態で保存されているため、その場にいると死に怯えながら過酷な労働に従事していた当時の人々の姿が見えてくるような感覚になります。
博物館の入場自体は無料で、英語のガイドは3時間で40zl(1200円ほど)、日本語のガイドは現在中谷さんという日本人一人の方がガイドをされているそうで事前にメールでの予約が必要なようです。
僕は時間も無かったこともありますが、こういう場所は大勢で見学するよりも自分のペースで周りたいのでガイドなしで見学しました。
収容所の中を実際に見学
収容所内には28棟の囚人棟があり、そのうち見学が可能なのは4,5,6,7,11,13-21,27となっています。それぞれの棟で展示テーマが異なっています。
4号棟 「絶滅計画」
4号棟ではガス室に関する展示品があり、殺人ガスに使用されたとされるチクロンBという劇薬も展示されている。
5号棟 犯罪証拠
5号棟では被収容者から押収したものを展示。大量のカバンや衣服などが展示されています。
ビルケナウ
収容所から3kmほど離れた場所にアウシュビッツよりもさらに広大な敷地面積を持つビルケナウがあります。写真に見える死の門をくぐって中に入ると、沢山のバラックが点在しており、当時のそのままの状態で保存されているバラックを見学することができます。
アウシュビッツのような悲劇が起きてから、まだ1世紀も経っていません。
1世紀で「人間」という生き物は全く別の生き物に変わるということはない。
私たちは皆、どこかで当時剥きだされた暴力性を潜在的に持っているのではないのだろうか。そんな人間の暴力性に対する自覚と、それに立ち向かう勇気をもって生きていきたいと思わされました。