開発コンサルタントという業界はとてもニッチな業界です。
今回はそんな特殊な業界でもある開発コンサルタントの各企業の位置づけを、コンサルタント別契約実績ランキングを通して紹介したいと思います。
開発コンサルティングの頭脳、一般社団法人 海外コンサルタンツ協会(ECFA)について
まず開発コンサルタントのいろはについて学びたいという人は開発コンサルタント業界の振興を目的とした団体一般社団法人 海外コンサルタンツ協会(ECFA)を参照すると良いと思います。ECFA(エクファ)の歴史は古く、その設立は1964年まで遡ります。エクファは通商産業省(現経済産業省)および建設省(現国土交通省)の認可により設立された、非営利の公益法人です。
その主な目的は、
日本の国際開発コンサルティング企業等の海外事業活動の振興、品位の確立、質の向上、内外関係機関との交流及び協力、海外コンサルティングに関する調査研究等を行うことにより、コンサルティング産業の健全な発展を図り、もって国際経済の発展及び国際協力の促進に寄与すること
となっています。
開発コンサルタント業界ランキング
さて、ECFAは開発コンサルタントの質の向上を図るために様々な活動を行っていますが、毎年開発コンサルタント企業の契約実績(金額順)のランキングを公開しています。さっそくその順位を見てみましょう。
こちらは少し古いですが、2015年度のランキングになります。
1. オリエンタルコンサルタンツ (ハード)
2,日本工営(ハード)
3,アイ・シー・ネット(ソフト)
4.パデコ(ソフト)
5.コーエイ総合研究所(ソフト)
6.八千代エンジニヤリング(ハード)
7.国際航業(ハード)
8.国際開発センター(ソフト)
9.三祐コンサルタンツ(ハード)
10.NTCインターナショナル(ハード)
ランキングを見て分かるように、1位、2位はハード系、いわゆるインフラ系のコンサルタント企業です。ハード系は規模も大きいため、扱う金額も大きくなる傾向にあるのでこの上位1,2位の結果は頷けます。しかし、注目すべきは3位以降にソフト分野のコンサルタント会社が見え始めることです。ハードなインフラだけでなく、社会経済開発、保健、教育、人材開発などソフト分野での開発コンサルタントの重要性が増していることが伺えます。
開発コンサルタントにもイノベーションが必要
開発コンサルはニッチな業界ですが、ODA案件を受注するために、それぞれの企業が日々しのぎを削っています。新たなテクノロジーが開発手法にもどんどん活用されてきたりすると、今後も生き残れる企業、そうでない企業と差が出てきます。言われた通りに業務をこなすだけでなく、自らが新しいソリューションをもって提案していけるコンサルタントが求められてくるでしょう。
時代の変化についていき、イノベーションを起こしていくことが開発コンサルタントの世界でも求められているのです。