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訪日中!ルワンダの新時代を切り拓く、得票率98%のカガメ大統領とはどんな人物なのか?

現在、ルワンダのカガメ大統領及び同夫人が1月7日から10日の日程で実務訪問賓客として来日しています。

実務訪問賓客とはあまり聞きなれない言葉ですが、宮内庁のHPによると以下のように定義されています。 

外国の元首,王族,行政府の長あるいはこれに準ずる者が実務を主たる目的として訪日することを希望する場合,賓客の地位,訪問目的に照らして政府が公式に接遇し,皇室の接遇にもあずかる賓客で,その招へい・接遇は閣議了解を経て決定されます。皇室においては,賓客に応じたご接遇が行われています。

公式実務訪問賓客のご接遇 - 宮内庁

大統領は訪日中、安倍晋三首相と会談するほか天皇陛下との面会も予定しています。また、中でも大きなイベントは本日東京の帝国ホテルで開催される神戸市長との会談でしょう。一国の大統領が一自治体と会談を行うことは非常に珍しいのですが、神戸市はこれまでルワンダ・キガリ市とパートナーシップを結び、ルワンダの優秀な人材を多く神戸(神戸情報大学院大学)に迎え入れています。

一つの時代を終わらせ、新しい時代を切り拓く

ルワンダと言えば、1994年に起きた、100日間で100万人が虐殺されたと言われるツチ族(少数派民族)とフツ族(多数派民族)との内戦が有名です。この悲劇的な大虐殺を収束したのがカガメ大統領です。

カガメ大統領は内戦中、隣国ウガンダへ逃れたツチ族難民によって構成された反政府組織である、ルワンダ愛国戦線(RPF)の最高司令官でした。ジェノサイドが発生すると、RPFはツチ族をジェノサイドから救うという名目で、ルワンダに攻め入り、全土を制圧し、ジェノサイドを終わらせました。

その後、カガメ大統領はそれまでのツチ族・フツ族という区別をなくし、「ルワンダ人」というアイデンティティを国民に持たせ、また、ジェノサイドに対する報復行為を禁じて国民融和に尽力してきました。

 

圧倒的な支持率を誇るカガメ大統領とはどんな人物なのか

ポール・カガメ大統領は2003年8月25日に1994年以来はじめて実施された大統領選挙にて約95%の得票率で当選し、2010年の大統領選挙でも得票率93.08%の圧勝で再選し、2017年8月4日の大統領選挙では「アフリカの奇跡」とまで呼ばれる経済成長を背景に得票率98.70%の圧勝で3選しました。2015年には憲法172条を改正し、2034年まで大統領職にとどまることが可能となり、実質の独裁者となりました。

独裁者と言うと、あまり印象が良くないですが、カガメ大統領はどちらかというと英雄として国民から圧倒的な信頼と人気があります。(そういえば、プラトンの『国家』ではプラトンが最も理想とした政治体制は「優秀者支配制」だったのですが、今のルワンダはプラトンにとってまさにそんな感じに映るのでしょうか・・)

ルワンダはとても綺麗な国で、アフリカの中でも最も安全な国であり、また汚職が最も少ない国の一つですが、こうしたルワンダのクリーンなブランドを築いたのはまさにカガメ大統領の政策所以です。

例えば、ルワンダでは毎月最終土曜日は「ウムガンダ」という地域への奉仕活動の日が設定されています。この日の午前中は商業活動が制限されており、1家族から1人、地域を清掃したり、学校や家を建てたりなどの奉仕活動に参加しなければなりません。現在はどうか分かりませんが、昔はカガメ大統領もこの日に地域の清掃を行っていたと言われています。

こうした背景からか、私がルワンダにいるときに、何人かの人にカガメ大統領について聞いてみると、すべての人が大統領に就いてポジティブな印象を持っており、「彼は信頼できる」という言葉を何度も聞きました。

また、カガメ大統領が軍人だった時に、彼の車のドライバーだった知人から、大統領が当時はどのような人物だったのかを聞いたことがあります。ドライバーによると、カガメ大統領は当時から「超」がつくほどの真面目で、冗談もあまり言わず、とにかく忙しそうにしており、また自分にとても厳しい人だった、そうです。

 

そんなカガメ大統領が現在日本に来ています。今夏(8月)はTICAD7(横浜)も開催されますし、日本とルワンダの関係がますます強化される年になるのではと期待しています。